Kuroda Gosun Carrot / セリ科 Daucus carota L.
フランスのアーリー・ハーフ・ロング・ホーンを元にした長崎五寸と、寒地型の丸山五寸との交雑後代から昭和10年頃大村市の黒田正氏が選抜固定した。
日本で成立した洋種系カロチンニンジンの代表品種。耐暑性強く多収。カロチンの生成が早くて含量も最も多く、栄養価が高い。肉づき尻止まりよくて柔らかく食味・品質が良い。3、4月播きから夏播きまでできる。春蒔きではやや抽苔があるが、暖地では、2月中・下旬より播種できる。3月上旬以降に播種すれば抽苔は少なくなり根の肥大がよい。
煮物、炒め物、サラダ、天ぷら、スープ、ジュースなど幅広い。 洋種系ニンジンの赤い色素であるカロチンは、体内でビタミンAに変わる。雄性不稔利用のどんな一代雑種ニンジンよりも味が良い。
3~4月、6〜8月
長崎県大村市
2024年7月
65%以上
なし
キャプタン種子粉衣各1回
10月上旬〜3月下旬(播種後100~120日)。6月中旬〜8月下旬(春播き)
3月上旬〜4月中旬、6月中旬〜8月下旬。
最適15〜25℃。35℃以上では不良となり、10℃以下では不揃いとなる。(可能範囲5~30℃)
好光性種子なので土をかけ過ぎて真っ暗になると生えない。
しない。代わりにモミがら等を薄くかけ濡らしておくとよい。
最適18〜21℃、地温23〜28℃。
種子の吸水力が弱く、乾燥していると発芽しにくい。また発芽までに25℃で7~10日、10℃以下だと15~30日かかるので、その間乾燥させないこと。発芽後は早めに(1回目は本葉2、3枚。2回目は6、7枚)間引いて、地上部に葉を密生させすぎないこと。高温期の黒葉枯れ病とキアゲハの幼虫に注意。頸部が小さく収穫時に切れやすい。肩の部分が露出すると幾分青味を帯びるので土寄せに注意を要する。
越冬させると10℃以下の低温に感じて花芽ができる。虫媒花なので他品種が近くにあると交雑する。白い花傘が熟して黄色くなったら刈り取る。種の毛は布袋に入れて揉むと落ちる。
短い。(冷暗所保存で2、3年)
採種後短期間休眠することがある。
充分乾燥させ乾燥剤と共に密封し冷蔵庫等に保管する。