Sannai Isshaku Carrot / セリ科 Daucus carota L.
秋田県横手市山内地区で「札幌太人参」を母本にして個体選抜を行い、昭和22、3年頃に見つかった優良系統を「山内人参」と命名した。
長さ30cmほどの中長形で春~秋まきできる。やや肩が張り、肥大と揃いがよく、栽培容易。根は濃い橙赤色で芯が小さく、中まで色が濃い。食味が良い。寒地型品種として低温感応性が鈍く、晩抽性で作期の適応幅が広い。
秋田では6月下旬に播き正月の煮物や鍋物に使う。その他炒め物やサラダ、天ぷら、スープ、ジュースなどニンジン料理全般に。 *写真は農分協『地方野菜大全』より
3~9月
茨城県
2024年5月
55%以上
なし
チウラム・イプロジオン剤粉衣各1回
秋田では11月~1月に出荷しているが、秋~翌春まで可能。
春まき(3〜5月)、夏まき(6〜8月)。暖地では9月まきも可能。
最適15〜25℃。35℃以上では不良となり、10℃以下では不揃いとなる。(5〜30℃可能)
好光性種子なので、土をかけ過ぎて真っ暗になると生えない。
しない。かわりにモミがら等を薄くかけ濡らしておくとよい。
最適18〜21℃、地温23〜28℃。収穫時期が高温になると肥大不良となる。
種子の吸水力が弱く、乾燥していると発芽しにくい。また発芽までに25℃で7〜10日、10℃以下だと15〜30日かかるので、その間乾燥させないこと。発芽後は早めに(1回目は本葉2、3枚。2回目は6、7枚)間引いて、地上部に葉を密生させすぎないこと。高温期の黒葉枯れ病とキアゲハの幼虫に注意。
越冬させると10℃以下の低温に感じて花芽ができる。虫媒花なので他品種が近くにあると交雑する。白い花傘が熟して茶褐色になったら刈り取る。種の毛は布袋に入れて揉むと落ちる。
短い。(冷暗所保存で2、3年)
採種後短期間休眠することがある。
充分乾燥させ乾燥剤と共に密封し冷蔵庫などに保管する。