Yonezawa Yukina / アブラナ科 Brassica rapa
上杉氏が400年前持ち込んだ遠山カブと、明治になって新潟から入った長岡菜が自然交雑し、選抜されて昭和5年に雪菜と名付けられた。
カブと体菜の自然交雑から選抜されたナッパ。晩秋に寄せ植えし、雪の下で生育させる。正月以後、雪の下から掘り出し、茶色くなった外葉を取り除き芯葉を収穫する。スローフード協会「味の箱舟」選定。(写真は山形大学出版会『どこかの畑の片すみで』より)
生でかじるとセロリのよう。熱湯にくぐらせて密封しておくと香気と辛味が生まれてくる。辛味の出た雪菜を浅漬けにした「ふすべ漬け」は酒のつまみに最高の米沢の正月の伝統料理。(青葉高氏は「野菜の芸術品」と表現した)
8月下旬
中国
2022年6月
85%以上
なし
なし
積雪の下で収穫するため冬から早春。
山形では8月下旬。
15〜25℃
バラ蒔きまたはスジ蒔きし、間引いて70cm位の大株に育てる。
通常のナッパと同様、タネが隠れる程度。
雪中〜20℃
山形では11月下旬頃に稲藁と土で囲んで寄せ植えする。その上に雪が積る。(雪が少ないと、雪菜の呼吸で温度が上がって腐り、冷え過ぎると凍るという)時に1mを越す雪の中から掘り出し、外側の葉を手作業で取り除いて水洗いすると、出荷時の大きさは、植えた時の半分から四分の一になってしまうという。
温暖地なら移植株を越冬させて採種できるが、山形では雪中トウを伸ばして春まで保存できた株から採種するのだろう。(詳細不明)販売用のタネは春まきして採種したものと思われる。
通常の菜種と同様常温で2~3年。(やや長命の部類)
完熟しよく乾燥した後の種子に休眠期間は無い。
よく乾燥したら紙袋または缶に入れ、低湿度の場所に保管。