Inekokina / アブラナ科 Brassica rapa L.var.hakabura Kitam.
近縁の野沢菜が天王寺蕪から生まれたというのは伝説で、遺伝子型は別系統という。江戸時代には栽培され、大正期、松本、安曇野名物に。
草丈50~60cm、濃緑でびわ型の葉は波打ち、縁に切れ込みがある。近縁の野沢菜同様の蕪菜で、根の首部と葉の二分の一ぐらいは冬の冷込みによってアントシアニンで赤く発色する。生育旺盛で耐寒力強く作りやすい。
最近は醤油で漬ける家も増えてきたが塩漬けが基本。葉と蕪は切り離して、別々に漬ける。(蕪は小糠漬け)葉、蕪ともに大変美味しい漬物である。
9月上旬
長野県
2024年6月
85%以上
なし
なし
信州稲核菜生産組合では11月中旬。霜に2,3回あった頃に収穫。
信州稲核菜生産組合では8月下旬。中間地では9月上旬だろう。
畝幅60~75cm、株間10~12cmに直播き。
一般の菜類と同じく種が隠れ水分を保持できる程度。
[信州三大漬物の今]流通している野沢菜が、F1になって以来、かみ切れないスジが口中に残り不快で不味くなったのに対し、稲核菜は現在も在来種のまま栽培され、長野県南安曇郡奈川村稲核集落にある道の駅「風穴の里」では、今も一年中風穴保存の漬物「稲核菜」を販売している。(三大漬物のもう一つは羽広菜)
菜の花を咲かせ、莢に実がいったら刈り取り、莢から種子を外し乾燥する。自家不和合性なので同品種を複数株用意することと、他の和種アブラナ科(Brassica rapa )との交雑に注意。
一般菜類に準じ常温で2~3年(やや長命の部類)
種子が完熟し充分乾燥した後は、休眠期は無い。
よく乾燥し、冷蔵庫など低温低湿度の場所に。