Kenmeiji Nozawana / アブラナ科 Brassica rapa L. hakabura Kitam.
宝暦年間(1751~64)、信州野沢温泉村健命寺の8世住職晃天和尚が、京都遊学の折、持ち帰った天王寺蕪のタネから生まれたと言われている。
信州野沢温泉村健命寺に250年間受け継がれてきた本物の伝統野菜・野沢菜の「てらダネ」。現在一般に出回っている野沢菜漬は、すべてF1品種が使われているのでかみ切れない繊維が口に残るが、本種で育った野沢菜は、歯切れよく風味満点の本物の味である。
野沢温泉では冬期収穫を終えた野沢菜を外湯で洗い、一石桶に塩をふって漬け込む。漬け込んだばかりの浅漬けから正月近くなってべっこう色になった本漬け、時が経って酸味が出てきた後は野沢菜炒めにして賞味している。
9月上旬
長野県
2024年6月
85%以上
なし
なし
11月上中旬。
雪の早い野沢温泉では8月中下旬。中間地では9月上旬。
15〜20℃
畝幅60~75cm、株間10cm間隔に条播または点播。
一般の菜類と同じく種が隠れ水分を保持できる程度。
5〜25℃
発芽後5~6日で最初の間引きを行う。(一番間引き菜を湯がいて食べると「鯛よりうまい」と野沢温泉で珍重されているという)以後5回ほど間引き、三番間引き菜以後の長さ10cm以上に育った菜は、「当座漬け」として使用されている。大きく成長し強い霜に2、3回当たってから根ごと引き抜いて収穫する。
菜の花を咲かせ、莢に実がいったら刈り取り、莢から種子を外し乾燥する。自家不和合性なので同品種を複数株用意する。また他の和種アブラナ科(Brassica rapa )品種との交雑に注意。
一般菜類に準じ常温で2~3年(やや長命の部類)
種子が完熟し充分乾燥した後は、休眠期は無い。
よく乾燥し、冷蔵庫など低温低湿度の場所に保存する。