Aroi Tomato / ナス科 Solanum lycopersicum
飛騨高山のポテンシャル農業研究所の奥田春男氏が、F1桃太郎トマト(1983発表)を'96年から自家採種し、2000年に固定に成功した。
本種は、埼玉県の関野幸生氏が無肥料自然栽培で選抜、採種したタネ。
「アロイ」はタイ語で「おいしい」という意味。F1の「桃太郎」を固定した、貴重な固定種の完熟トマト。
生食用完熟トマト。これまでの固定種大玉トマトの中では最も糖度高く美味。完熟出荷用タイプなので、皮は硬めだが長距離輸送に耐える。固定種は選抜により変化していくので、本種は比較的露地栽培に適したトマトになっている。
3〜4月(温床)、4月下旬〜(直播)
埼玉県
2022年12月
80%以上
なし
なし
夏~秋。(栽培要領は基本的に初代「桃太郎」に準じる)
温床まきで3月中旬。直まきは4月下旬以後。
25〜28℃
浅箱にスジまきする。スジ間隔6cm、種の間隔2cm位。
種子の厚みの2、3倍。発芽まで乾かさぬこと。
20〜25℃
高糖度のトマトを作るには、雨よけなどして乾燥気味に管理し水をしぼる。チッソ肥料が多すぎると樹勢旺盛わき芽が多く出て暴れやすい。あまり高温多湿でなければ露地栽培も可能。本種の元ダネの関野さんから数えて10年間露地栽培に適応しているので、露地栽培に向いていると言える。
実付きがよく病気に強い株を選ぶ。味の良い完熟果を収穫し、器に種をもみ出し、2,3日発酵させ、水洗してから新聞紙に広げ、太陽光にあて乾燥する。
長命種子の部類。(4年以上)
未熟果から採種すると休眠を示すことがある。
よく乾燥させ紙袋に包み、低温低湿度にて保管する。