Aroi Tomato / ナス科 Solanum lycopersicum
飛騨高山のポテンシャル農業研究所の奥田春男氏が、F1桃太郎トマト(1983発表)より分離し、1990年代に固定種として育成。
一代雑種の桃太郎から自家採種し、五年間選抜淘汰。有機栽培のための高糖度トマトとして固定した。本種は、野口種苗スタッフが栽培して採種した種子。
生食用完熟トマト。これまでの固定種大玉トマトの中では最も糖度高く美味。完熟タイプなので、皮は硬めだが長距離輸送に耐える。固定種は選抜により変化していくので、雨よけのほか露地用の育成も可能。
3、4月(温床)5月(直播)
埼玉県
2024年10月
80%以上
なし
なし
夏~秋(本種での栽培法は基本的に「桃太郎」に準じる)
温床まきで3月中旬〜。露地での直まきは4月下旬以後。
20~30℃(最低10℃〜最高35℃)
浅箱にスジまきする。スジ間隔6cm、種の間隔2cm位。
種子の厚みの2、3倍。発芽まで乾かさぬこと。
昼間25~30℃、夜間10〜15℃。30℃以上の高温では、着果・肥大・着色が不良となり、35℃以上では花粉稔性が低下し落花を起こす。
桃太郎に準じる。高糖度のトマトを作るには、雨よけなどして乾燥気味に管理し水をしぼる。チッソ肥料が多すぎると樹勢旺盛で暴れやすい。極端な高温多湿でなければ露地栽培も可能。(無肥料栽培農家のSさんは露地で栽培し、自家採種7年目だが、導入初年度からうまくできている)
実付きがよく病気に強い株を選ぶ。味の良い完熟果を収穫し、器に種をもみ出し、2、3日発酵させ、水洗してから新聞紙に広げ、太陽光にあて乾燥する。
長命種子の部類。(常温で4年以上)
未熟果から採種すると休眠を示すが、光で打破する。
よく乾燥させ紙袋に包み、低温低湿度の場所で保管する。