Sekaiichi Tomato / ナス科 Solanum lycopersicum
東京農林高等学校の谷口俊一先生が、昭和3年頃からカゴメケチャップ会社社長に依頼されたケチャップ加工に適するトマトの研究のために、駒場東大農学部農場で世界中のポンデローザと名の付く品種を集めて栽培していた圃場で突然見つかった、生食に最適のトマト。ポンデローザの選抜系ともポンデローザとビーフハート種を交配し固定したものとも言われる。甲州街道筋・烏山の山本農機種苗店により1935(昭和10)年に新品種として登場。
東京周辺で戦前から戦後にかけて最も作られていた桃色中大果の生食用トマト。性質強健で葉が大きい晩生豊産種。扁円で果頂に凸起があり、果梗の窪みはやや深く、肩部にかけてヒダがある。
生食用トマト。
3、4月(温床)5月(直播)
タイ
2024年10月
80%以上
なし
なし
夏から秋。
温床で3月中旬〜。冷床で4月中旬。露地播きは5月から。
20~30℃(最低10℃〜最高35℃)
浅箱にスジまきする。スジ間隔6cm、種の間隔2cm位
種子の厚みの2、3倍。発芽まで乾かさぬこと。
昼間25℃~30℃、夜間10〜15℃。30℃以上の高温では、着果・肥大・着色が不良となり、35℃以上では花粉稔性が低下し落花を起こす。
一般のトマト栽培に準じ、脇芽を除去する一本仕立てで栽培する。乾燥し過ぎるとカルシウム吸収不足で花落ちに尻腐れが出やすいので、敷き藁や灌水に注意する。最近のハウス用F1品種と違い、雨に強いので、特に雨よけをする必要は無い。地下水位が高く排水不良の畑では病気が出やすい。
実付きがよく病気に強い株を選ぶ。味の良い完熟果を収穫し、器に種をもみ出し、2,3日発酵させ、水洗してから新聞紙に広げ、太陽光にあて乾燥する。採種3年程でその土地に馴染む。
長命種子の部類。(4年以上)
未熟果から採種すると休眠を示すが、光で打破する
よく乾燥させ紙袋に包み、低温低湿度にて保管する。