Fish Pepper / ナス科 Capsicum annuum
19世紀後半にカリブ海地域から米国に持ち込まれ、首都ワシントンD.C.の東にあるチェサピーク湾周辺の街で、当時黒人の農家だけが栽培していた唐辛子。料理本には載らない秘密の原料として海鮮料理に使われたことが名の由来。専らオイスターバーやクラブハウスで利用された。都市化が進み1940代には途絶えたが、黒人画家ホレイス・ピピン氏がペンシルベニア州の養蜂家に手渡したタネが引き継がれて残り、その養蜂家の甥で食物史家のWilliam Woys Weaver氏がSeed Savers Exchangeを通して1995年から頒布し復活させた。
草丈60㎝程と小型だが、葉と幼果に乳白色の斑が不規則に入り、目を惹くトウガラシ。果実はストライプ模様となり、果長4〜7㎝位、乳白色〜緑〜橙〜赤へと熟す過程で様々な彩りの果実が楽しめる。コンパクトな草姿でプランター栽培にも向く。
サルサ、セビーチェ、クリームソース等。主に乳白色の幼果を用いて、牡蠣、カニ等のシーフード料理に香辛料として加えたという。完熟果はすりつぶして粉末に。辛味は中位。ハバネロのような薫香はない。
2〜4月(温床)5月(直播)
埼玉県
2022年12月
75%以上
なし
なし
夏から晩秋(定植から約80日)
温床育苗の場合2~4月。露地まきの場合5月。
25〜30℃(要変温)、15〜35℃可
日光が当たらず、多少温度変化があったほうがいい。
タネが隠れ発芽までの2週間程度、湿度を保てるよう。
20〜35℃
晩霜の心配が無くなってからポリマルチで地温を高め、畝幅60cm、株間35〜45cm位に定植する。5月以後、地温が上がってからなら露地で直播栽培もできる。
赤色の完熟果を収穫後数日追熟し、手で切り開いて種子を取り出して陰干し乾燥する。トウガラシ類の種は熟しても浮くので水洗しない。自家受粉性だが、訪花昆虫が多いため交雑することも。
ナス科作物の中では比較的短命(2、3年)である。
ない。
よく陰干し乾燥したら低温低湿度の場所で保管する。