Fish Pepper / ナス科 Capsicum annuum
19世紀後半にカリブ海地域から米国に持ち込まれ、ワシントンD.C.の東のチェサピーク湾周辺の町で、当時黒人の農家だけが栽培していた唐辛子。料理本レシピに載らない隠し味として海鮮料理に使われたことが名の由来。オイスターバーやクラブハウスで利用された。その後都市化が進み途絶えたが、黒人画家ホレイス・ピピン氏がペンシルベニア州の養蜂家に手渡したタネが残り、その養蜂家の甥で食物史家のWilliam Woys Weaver氏が非営利団体Seed Savers Exchangeを通して頒布し復活させた。
草丈60㎝位で葉と幼果に乳白色の斑とアントシアンが同時に不規則に入る。果実は主にストライプ模様となり、果長4〜7㎝位、乳白色〜緑〜橙〜赤へと熟す過程で熱帯魚のような様々な彩りの果実が楽しめる。草姿はコンパクトでプランター栽培にも向く。
サルサ、セビーチェ、クリームソース等。乳白色の幼果を用いて、牡蠣、カニ等の海鮮料理に香辛料として加えたという。完熟果はすりつぶして粉末に。辛味は中位。ハバネロのようなフルーティな香りは無い。
2〜4月(温床)5月(直播)
埼玉県
2023年11月
75%以上
なし
なし
夏から晩秋(定植から約80日)
温床育苗の場合2~4月。露地まきの場合5月。
25〜30℃(要変温)、15〜35℃可
日光が当たらず、多少温度変化があったほうがいい。
タネが隠れ発芽までの2週間程度、湿度を保てるよう。
20〜35℃
晩霜の心配が無くなってからポリマルチで地温を高め、畝幅60cm、株間35〜45cm位に定植する。5月以後、地温が上がってからなら露地で直播栽培もできる。
赤色の完熟果を収穫後数日追熟し、手で切り開いて種子を取り出して陰干し乾燥する。トウガラシ類の種は熟しても浮くので水洗しない。自家受粉性だが、訪花昆虫が多いため交雑することも。
ナス科作物の中では比較的短命(2、3年)である。
ない。
よく陰干し乾燥したら低温低湿度の場所で保管する。